土づくりから始める有機農法。『たい肥』×『有機質肥料』で美味しい野菜を作ろう

家庭菜園

有機農法の土づくりに焦りは禁物です。

土づくりは1年や2年で出来上がるものではありません。

はっぴー
はっぴー

え!そんなに時間がかかるの?

はっぱー
はっぱー

そうだよ。良質なたい肥を加えることで良質な土なっていくんだ

毎日コツコツと良質なたい肥を加えることで品質の良い土に変わっていきます。

それとともに投入するたい肥の量を徐々に減らすことができ、少ない施肥で品質の良い作物を収穫できるようになります。

次第に良くなっていく土の姿を観察できるのは、有機農法の醍醐味とも言えます。

そこで今回の記事では、土づくりの中心となる『たい肥』と『有機質肥料』について説明していきます。

この記事を読んでもらいたい方

  • 有機農法の土づくりを知りたい方
  • 油かすの標準的な分量を知りたい方

たい肥と混ぜて使用するボカシ肥のことを知りたい方は、(『ボカシ肥』を作ろう!有機農法に最適な肥料の作り方)についてもご覧ください。

たい肥

土づくりで最も手軽な方法は市販のたい肥を土に混ぜ込むことです。

一般的にたい肥は、牛・鶏・豚などの家畜のふん尿と麦わら、もみ殻、おがくずなどを混ぜて発酵させたものです。

たい肥の中で使いやすいのは、牛ふんのたい肥です。

しかし、全てを自分で調達して発酵させるとなると大変な作業です。

市販品を購入する方がお手軽なのですが、もし市販のたい肥に「におい」がしたら発酵が不十分なので注意が必要です。

発酵が不十分のまま使用すると野菜の根を傷めたり、病気を発生させる可能性があります。

発酵が不十分なたい肥が引き起こす問題

  • アンモニアの発生
  • 有害な微生物の存在
  • 酸素不足

【アンモニアの発生】

発酵が不十分なたい肥は、アンモニアが多く残留していることがあります。植物にとって有害なアンモニアで根を傷めることになります。

【有害な微生物の存在

発酵が不十分なたい肥は、有害な微生物が残っていることがあります。それが野菜の根に感染し、病気を引き起こす原因になります。

【酸素不足】

発酵が不十分なたい肥は、未発酵の有機物が大量に残っています。有機物が発酵する際、大量の酸素が必要となるため、土壌中の酸素を消費しやすく、根が酸素不足に陥ることがあります。酸素不足は根の成長を妨げ、病気の原因となります

たい肥は十分に発酵したものを使用する。においがあるたい肥は発酵が不十分なので土に混ぜて1か月程度は置きます

有機質肥料

一般的な有機質肥料には、油かす・米ぬか・魚かす・骨粉などがあります。

なかでも油かすはチッ素含有量が多く、価格も比較やすいのでおススメです。

油かす使用時の注意事項

元肥として使用する場合は、分解過程で主にアンモニアガスが発生するため、土に入れた後は2週間ほど置く。ただし、季節によって分解する速度が違う。

夏・・・分解速度が速い 10日ほど

冬・・・分解速度が遅い 2週間以上

肥料の配分

標準的な油かすの量です。1㎡あたりに何g(グラム)必要となるのかを表しています。

ただし分量は、育てる作物、土の肥沃度(ひよくど)、畝(うね)幅、季節によって加減しなければなりません。

特に葉茎菜※の場合は、春と秋を標準の分量とし、夏は標準より2~3割減らし、冬は2倍ほどに増やします。

葉茎菜(ようけいさい)とは、主に葉や茎を食用とする野菜

例:コマツナ、ホウレンソウ、キャベツ、ハクサイなど

作物ごとに畝幅を決めて、使用した分量を記録しておきましょう。その年の作物の出来具合により、来年度の分量を加減する参考にします。

作物油かすの分量(g/㎡)
ナス400
トマト200
キュウリ400
トウモロコシ600
エダマメ100
インゲン400
コマツナ(標準)
    (夏)
    (冬)
300
200
600
ホウレンソウ300
キャベツ400
ハクサイ400
ブロッコリー400
ダイコン300
ニンジン400
ジャガイモ200
サツマイモ100

肥料の分量は、育てる作物、土の肥沃度(ひよくど)、畝(うね)幅、季節によって加減します。

ボカシ肥料

有機質肥料は効き目が遅いという特徴があります。油かすのようにガス害を発生させることもあるため、ボカシ肥で欠点を補うことができます。

ボカシ肥は有機質肥料を一度発酵させて有機体チッ素を無機化しています。

有機体チッ素の無機化とは

有機物酵中に、微生物が有機体チッ素を分解し、アンモニアや硝酸塩などの無機態チッ素に変換するプロセスです。

そのため、肥料成分が作物に吸収されやすいという特徴を持っているので有機質肥料とボカシ肥を混合して使うと肥料としての効能が高くなります。

家庭菜園では、ボカシ肥は自分で作るより手間をかけず市販のものを使いましょう。

まとめ

土づくりから始める有機農法
  • 市販のたい肥を混ぜ込む。ただしにおいがするたい肥は発酵が不十分なので土に混ぜ込み1ヵ月程ほど置く
  • 油かすはチッ素含有量が多く、価格も比較やすいのでおススメ。ただし、元肥として使用する場合は土に混ぜ2週間ほど置く
  • 油かすの分量は、標準から加減しながら使用する。
  • ボカシ肥は肥料の効能を高めてくれる。

有機農法における土づくりは、時間をかけて継続的な有機物の供給と微生物の活性化を通じて、健康な土を作り上げていきます。

はっぱー
はっぱー

焦らず、じっくりコツコツと取り組みましょう。

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