ボカシ肥を作ってみませんか?
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ボカシ肥は作るの大変じゃない?
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大変だけど頑張って作れば効果絶大!
有機物と土を積み重ねて発酵させるボカシ肥に作り方を説明するよ。
ボカシ肥は、米ぬか、魚かす、油かすなどの有機物を発酵させて作ります。
これらの有機物は自然界に存在するものなので、土壌や作物に対して優しい栄養供給を行います。
私の家庭菜園でも定期的に作って土壌に混ぜ込んでいます。
ボカシ肥を作るには、資材の準備や混ぜ込む作業などで大変ですが、土壌の健康状態を改善してくれるので頑張って作っています。
この記事でわかること
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ボカシ肥は有機農法に最適です
ボカシ肥の効果
ボカシ肥は、たい肥と組み合わせて使用するのがおススメです。
また原則として元肥として使用します。
ボカシ肥は肥料成分がしっかりと発酵しているので土となじみ、根が肥料やけ※することがなく、作物の成長に応じてゆっくりと効くという特徴があります。
※肥料やけとは、植物の根が肥料の高濃度に耐えられず、根が傷ついたり、枯れたりする現象です。
また使用する有機物の組合せにより、成分に違いがでるため、作物によって成分バランスを調整し、効果的に作ることができます。
有機物の組合せは、本記事後半の『有機物の主な成分と組合せ』をご覧ください
ボカシ肥は、成分バランスを調整し、効果的に作ることができる。
ボカシ肥の作り方
ボカシ肥には明確な定義がなく、また個人によって配合や比率が違っています。
ここでは、いつも私が作っているやり方を説明します。
1.場所を探す
ボカシ肥は準備した資材を積み重ねて1~2カ月くらいの間、発酵させるので、簡単に移動できません。
邪魔にならない場所を探します。できれば雨が当たらない場所が理想的です。
2.資材等の準備
- 山土(または畑の土) 300kg
- 油かす 20kg
- 乾燥鶏ふん 60kg
- 米ぬか 20kg
- くん炭 40kg
- むしろ(またはこも)
- ブルーシート(2m×2m) 1枚
- 水
山土は肥料分が少なく、土壌病原菌の心配がないものを使ってください。
もし、畑の土を使用する場合は、地表から50cm以下を使用しましょう。
3.水分を含ませる
準備した土と有機物にあらかじめ40%程度の水分を含ませておきます。
ギュッと軽く握った時に形が崩れない程度まで水を加えます。
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資材は、トロ箱に移して作業すると楽だよ
4.積み重ねる
最上が『1番 むしろ』で最下が『7番 山土』になるように積み重ねます。この時、あまり高く積み上げず、各層が厚くならないように注意してください。
- むしろ
- 山土
- 乾燥鶏ふん
- 米ぬか
- 油かす
- くん炭
- 山土
5.シートをかぶせる
最後にブルーシートをかぶせて雨に濡れないようようにしてください。
作業後の注意
- 温度上昇が落ち着けば完成(積み重ね期間は1ヵ月~2か月)
- 積み重ね後、数日で発熱する。
- 発熱が50℃以上になりそうなら内部と外側を切り換え、酸素供給を均一にする。
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50℃以上になると有効な微生物が死滅するので注意してね
有機物の主な成分と組合せ
ボカシ肥に使用する有機物の組み合せによって成分に違いが出ます。また、動物系の資材と植物系の資材で特徴が異なります。
- 動物系の特徴 チッ素とリン酸が多・カリが少
- 植物系の特徴 リン酸が少
そのため、次のような組み合わせも可能です。
【米ぬか×魚かす】:米ぬかは、チッ素、リン酸、カリをバランスよく含んでおり、魚かすは特にチッ素とリン酸が豊富です。この組み合わせは、植物の成長を促進し、根の発達を助けます。
【油かす×骨粉】:油かすは窒素が豊富で、骨粉はリン酸が多く含まれています。この組み合わせは、花や果実の発育を促進し、収穫量を増やす効果があります。
有機物の成分
資材名 | チッ素(%) | リン酸(%) | カリ(%) |
魚かす | 7~8 | 4~6 | 1 |
肉かす粉末 | 8~12 | 1未満 | 1未満 |
肉骨粉 | 6~7 | 6~11 | 1未満 |
生骨粉 | 3~5 | 16~22 | 1未満 |
乾燥鶏ふん | 3~5 | 2~6 | 1~3 |
ナタネ油かす | 5~6 | 2 | 1 |
大豆油かす | 7~7.5 | 1~1.5 | 1~2 |
ワタ実油かす | 5~6 | 2 | 1 |
米ぬか | 2~3 | 4~6 | 1~1.5 |
参考文献:農林水産省 有機質資材の成分表
肥料成分についてもう少し知りたい方は
(『肥料の主要5成分』を知ってますか?家庭菜園に役立つ肥料の話)も合わせてご覧ください。
まとめ
- 「たい肥」と組み合わせて使用
- 元肥として使用
- 使用する有機物資材の組み合せで成分に違いがでる
最後まで記事を読んでくれてありがとう!
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ぜひ一度チャレンジしてみてください
一度、チャレンジしてみると、肥料の色々な気づきが得られると思います。
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