オリーブを栽培していると、一年中緑の葉を楽しむことができ、スタイリッシュで洗練されたおしゃれな姿は、自宅のシンボルツリーとして非常に魅力的ですよね。
そんな大切に育てているオリーブに実がつけたらうれしくないですか?
我が家もオリーブをシンボルツリーとして植えていましたが、長年、花は咲くけど実がつきませんでした。
元気なのになんで・・・?
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実はオリーブは、異なる品種のオリーブの木を2本以上植えないと実がつきません!
え~!!聞いてないよ~!!
意外と知らない人が多いようです。(私も含めて・・・)
さらに他の原因を探ってみると、そもそも栽培環境に問題があったり、害虫による原因があったりします。
そこで、今回の記事では、長年、庭にオリーブを植えているけど実がならないな~って思っている方に向けて原因をまとめました。
この記事を読んでほしい方
オリーブの栽培環境
オリーブは元々、地中海気候で育つ植物です。
日本国内では瀬戸内海沿岸や九州地方などが主な栽培地です。小豆島のオリーブ公園はとても有名です。
温暖な気候:温暖な気候を好みます。
年間平均気温が15~20℃の地域が最適です。特に、冬の最低気温が-5℃以上であることが望ましいです。
日照時間:日光を好む植物です。
不足すると、花が咲かない、または受粉がうまくいかないことがあります。日当たりの良い場所に植えることが重要です。
乾燥した環境:乾燥に強い植物です。
湿度が高い環境では病害虫の発生が増えるため、乾燥した環境が適しています。ただし、成長期には適度な水やりが必要です。
水はけの良い土壌:水はけの良い土壌を好みます。
砂質土壌や軽い粘土質土壌が適しています。水はけが悪いと根腐れの原因となるため、排水性の良い土壌を選ぶことが重要です。
風通しの良い環境
オリーブの受粉は風によって行われるため、風通しの良い場所に植えることが重要です。また、風通しが良いことで病害虫の発生を抑える効果もあります。
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もう一度、オリーブの栽培環境を確認してみてね。
実がならない原因が、日当たりなどの環境ではないことを改めて確認してみましょう。
オリーブの自家不結実性(じかふけつじつせい)
オリーブは、自家不結実性※の植物です。
そのため、実をつけるためには、異なる品種のオリーブの木を2本以上植えることが必要となります。異なる品種の花粉を受粉させることで、実がつきやすくなります。
例えば、「ネバディロ・ブランコ」と「ミッション」など、開花時期が重なる品種を選ぶと効果的です
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同じ品種ではダメなの?
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絶対ダメってことではないけど、異なる品種の方がいいね
※自家不結実性とは、植物が同じ品種の花粉では受粉がうまくいかず、実がつかない性質のことです。
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オリーブによくみられる害虫
果実がつかない原因の一つに害虫による食害があります。
特によく見られる害虫をまとめました。
害虫による幹や根の食害は、最悪の場合、オリーブが枯れます。また枯れないまでも衰弱して実がつかなくなります。
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オリーブの幹や根を食べる虫がいるの?
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そうなんだ
最悪枯れちゃうので、その前に対策が必要だよ
オリーブアナアキゾウムシ
発生時期:3~11月
枝・幹の食害性害虫(幼虫期)
オリーブアナアキゾウムシは、春から秋にオリーブの樹皮に穴をあけて、その中に1粒づつ卵を産みます。
ふ化した幼虫は初めは樹皮の近くにいますが、成長とともに幹の内部へと食べ進みます。成虫は体長約15mmの暗褐色の小型の甲虫で、前頭部には象の鼻のような突起があるのが特徴です。
幼虫期による食害が深刻です。成虫になると新芽や葉を食害しますが、幼虫期ほどの被害はありません。
- 地面に近い幹から茶色い木くずが出ている
あれ?もしかしてと思ったら、被害が出ているかもしれません。
日常的な予防に心がけ、発生に気づいたら速やかに対処して下さい。
予防:成虫は日中はオリーブの根元周辺の落葉の下などに生息しているため、清掃に努めるほか、オリーブ周辺の除草を徹底する。
発生時の対処:発生初期に「ベニカベジフルススプレー」などの殺虫剤を地上から1mの範囲の幹に丁寧に散布する。
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カミキリムシ
発生時期:成虫は6~9月、幼虫は1年中
枝・幹の食害性害虫(幼虫期)
カミキリムシは樹皮に傷をつけて1か所に1個づつ卵を産みつけます。
ふ化した幼虫は摂取量が多く、幹内部をトンネルを掘り進めるように食べて成長を続け、さなぎ化を経て5~7cmの成虫となり、外に出てきます。
- 幹から木くずや糞(ふん)が出ている
心当たりがあればカミキリムシを疑ってください。
日常的な予防に心がけ、発生に気づいたら速やかに対処して下さい。
予防:普段から成虫がいないか、被害がある幹や枝がないかを確認する。見つけたら捕殺する
発生時の対処:木くずや糞が出ている穴を見つけたら、「ロビンフット」の特殊ノズルを穴の中に挿し込み噴射する。
- マダラカミキリ 黒色の体に白い斑点がある大型のカミキリムシ
- キボシカミキリ 黒色の体に黄色い斑点がある中型のカミキリムシ
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コガネムシ
発生時期:9月~4月
根の食害性害虫(幼虫期)
コガネムシは、土壌中に卵を産み付け、ふ化した幼虫は土壌中でオリーブの根を食害します。幼虫は冬を越し、春にさなぎ化して成虫になります。
コガネムシは金属光沢のある緑色や銅色の体を持つ甲虫で、成虫の体長は約1.5cmです。日本を含む多くの地域に広く分布しており、特に温暖な気候を好みます。
日常的な予防に心がけ、発生に気づいたら速やかに対処して下さい。
予防:普段から成虫がいないか、見つけたら捕殺する。
発生時の対処:殺虫剤で防除する場合は「ダイアジノン」などが有効です。
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まとめ
- 日当たりなどオリーブ栽培に適した環境であることを確認する。
- オリーブは自家不結実性。異なる品種のオリーブの木を2本以上植える。
- 害虫による被害がないことを確認する。
最後まで記事を読んでくれてありがとう!
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オリーブの実は、漬けて食べるとすごくおいしいですよ
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