みなさんはニホンミツバチを誘引に失敗していませんか?ちゃんと誘引する作業をしていますか?
今回の記事では、私の失敗経験を踏まえて『やるべき3つの準備』をまとめました。
①巣箱(待ち箱)の準備
②巣箱に蜜ろうを塗る
③誘引剤を設置する
私が養蜂を始めた頃は、購入した巣箱をどこに設置するのかを意識するあまり、この「やるべき3つの準備」を完全に疎かにしていました。そのためニホンミツバチの飼育数を増やすことができず、採蜜量も不安定でした。
それをしっかりと実践するようになってから、ようやく持続的に飼育ができるようになりました。
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え~!そんなことで?
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そうだよ。巣箱の設置場所も大切だけど誘引作業も
同じくらい大切なことだから疎かにしちゃダメだよ。
この記事からわかること
分蜂前にやるべき3つ準備
分蜂(ぶんぽう)が始まる前までに準備を進めましょう。
準備1 巣箱(待ち箱)を準備しましょう
新しい巣箱を設置します。
すでに待ち箱を設置済みであれば、箱内部の点検と清掃を実施します。
巣箱を複数設置する場合は、少なくても3メートル程度が離れているかを確認しておきましょう。巣箱が近いとニホンミツバチが自分の巣箱を間違えるなどの混乱が起ます。
分蜂とは、ニホンミツバチの群れから新しい女王が誕生し、群れが二つに分かれる現象をいいます。風のない良く晴れた日の午前10時~午後2時に飛来してきて巣箱上空を無数のハチが乱舞しながら、巣箱内に入ります。
地域によって分蜂時期が異なるため、次を目安にしてください。
- 九州地方 3月上旬~中旬
- 四国・中国地方 3月中旬~3月下旬
- 関西地方 3月下旬~4月上旬
- 関東地方 3月下旬~4月上旬
準備2 蜜ろうを塗ろう
ニホンミツバチは、自分たちと同じ蜜ろうの匂いや痕跡を好みます、そのため待ち箱にはニホンミツバチを一度でも飼ったことがある巣箱を使うのが理想的とされています。
しかし、真新しい巣箱であっても蜜ろうを塗りこむことで同様の効果を得ることができます。
蜜ろうは、湯煎して全て溶かしてから塗ってもいいのですが、ドライヤーなどで溶かしながら塗った方が作業効率が上がります。
ドライヤーの熱風に当てながら、木材側に刷り込む要領で塗ります。
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もし、蜜ろうが手元になくても大丈夫です。
1.購入する
蜜ろうを持っていなくても、今は大手ショッピングサイトで簡単に購入することができます。購入する際は同じニホンミツバチの蜜ろうを購入するようにしましょう。
2.自分で用意する
不要になった古いニホンミツバチの巣箱があれば、自分で作ることもできます。
- 使用していた巣板を水に入れ加熱する。
- 巣板から溶け出た蜜ろうやハチミツ成分を新しい待ち箱(巣箱)の内側に塗る。
蜜ろうは『購入』でも『自分で用意』でも効果の違いはあまり感じられない。
準備3 誘引剤を設置しよう
誘引剤は、探索バチを引き寄せる効果があります。紹介する方法の中からできそうなものを選んで実践してみてください。
1.購入した誘引剤(ルアー※)
ルアー(誘引剤)も大手ショッピングサイトで購入できます。
ただし、価格が1個2~3千円するため、設置する巣箱が多いと出費が多くなるのが難点です。
※『ルアー』とはニホンミツバチの誘引剤の総称です。
特定の化学成分を利用して二ホンミツバチを誘引するために使用されます。
特に有名な成分は、キンリョウヘンの花から抽出されたものです。この花には、二ホンミツバチを強く引き寄せるフェロモンに似た化学物質が含まれているため、その成分で作られたルアーは効果が高いと言われています。
2.自作した誘引剤
昔ながらの養蜂家では、次の手順で誘引剤を自作して使用しています。
- 砂糖と熱湯を1:1で混合した砂糖水を作る。
- 十分に冷ました砂糖水にアルコール(20度焼酎)を少々加えて発酵させる。
- 小さな容器(200mℓ程度)に移して巣箱に設置する。
3.開花した『キンリョウヘン』
キンリョウヘンは、二ホンミツバチを誘引する特性を持つランの一種です。この植物の花が放つフェロモンに似た成分に強い誘引効果があります。
しかし、残念ながらおススメしません。理由は次のとおりです
- キンリョウヘンはランの一種なの栽培難易度が高い。
- 分蜂の時期に合わせて開花時期をコントロールすることは難しい。
- キンリョウヘンは高価。特に開花目前の株は安くても1万円ほどする。
もし栽培に自信があればチャレンジしてみてください。ニホンミツバチに高い誘引効果があることは学術論文等からでも証明されています。
ルアーは高い誘引効果が期待できる。しかし複数購入でコスト高となる。
まとめ
①巣箱(待ち箱)の準備
②巣箱に蜜ろうを塗る
③誘引剤を設置する
来春の分蜂時期に合わせて準備をしましょう。
参考文献
- 養蜂大全(松本 文男著)
- 我が家にミツバチがやってきた(久志 富士男著)
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